抗不安薬の評価に! ストレスの研究に!
自動ホールボード試験装置(Model ST-1/WⅡ)は、新奇環境下での情動行動の多角的解析を目的として開発されたシステムです。本システムは、従来困難とされてきた緩和な抗不安作用の前 臨床評価や、ストレス状況への情動的適応性の評価などの多様な実験に応用可能です。
本システムは、ビデオ・トラッキング・システム(DVTrack本体 DVT-12、CCDカメラ、ポールシステムにより構成される)、専用フィールド(HT-001)、リモートキー、専用ソフトウェアから構成されます。
専用フィールド内のあらかじめマーキングされた実験動物を真上から、CCDデジタルビデオカメラにより撮影します。DVTrack(DVT-12)は、デジタルビデオ信号から設定された色の部分だけを抽出し、その重心位置を0.1秒毎に演算し、座標データ化します。専用ソフトウェアで座標データを解析することにより、行動軌跡、行動時間、ヘッドディップ回数等、各種のデータを得ることができます。また、付属のリモートキーにより各種イベント(脱糞、排尿等)のマニュアル入力ができます。
構成図
特長
- 抗不安薬の評価
抗不安薬の評価を的確にかつ容易に行うことが可能になりました。 - ストレス実験における新奇環境への情動的適応性の評価
タイムコースを追うことにより情動反応性を見ることができます。 - 情動反応性の評価
薬効評価を行なう際に動物を情動反応性の高いグループと低いグループとに分けて効率よく実験を行うためのグルーピングが容易です。 - 計測項目が多岐にわたるため探索行動等の評価も併せて行うことができます。
自動計測項目
初期反応潜時 / ヘッドディップ回数 / ヘッドディップ時間 / 行動時間 / 行動距離 / 平均行動速度 / 右、左旋回回数 / 右、左方向転換回数 / 区画横切り回数 / 区画別滞留時間 / 立ち上がり回数 / 立ち上がり時間
マニュアル入力項目
脱糞 / 排尿 / 身繕い / 洗顔 / その他ユーザが独自に設定するイベント3種類 - 本ホールボードは4ケ所の穴をふさぐことにより角形オープンフィールドとしてもご利用になれます。
- 本システムはビデオ・トラッキング・システム(CompACT VAS/DV)と赤外線スキャニング方式の高性能センサを併用しているため、確実にヘッドディップを検出することができます。
- オプションのマウス用アダプタを使用することによりマウスでも実験を行うことができます。
- 専用ソフトウェア(VASDVW01HB)は分かりやすくプログラムされていますので、初めてご使用になる方でもスムーズな操作が可能です。
- 本システムで得られたデータを表計算ソフトウェア用のテキストファイル(CSV形式)に変換する機能を備えていますので大変便利です。
- 別途、フィールドと専用ソフトフェアを準備することにより、ビデオ・トラッキング・システム(CompACT VAS/DV)と組み合わせて、他のフィールド試験を行うことができるので汎用性が高いです。
自動ホールボード試験データ例
仕様
ホールボード HT-001
外形寸法 | W580 × D605(mm) 高さ:約730~820mm可変(足は含まず) |
フィールド寸法 | W500 × D500(mm) 高さ:400~490mm可変 |
立ち上がりセンサー位置 | 床面より57~157mm可変 |
ホール径 | ラット用:I.D.38mm マウス用:I.D.30mm |
材 質 | 塩化ビニル |
DVTrack本体 DVT-12
インターフェース | IEEE-1394(NTSC) |
サンプリングインターバル | 0.1sec |
標準構成
- DVTrack本体 DVT-12 – 1台
- 17インチ液晶モニタ – 1台
- 実験用カメラセット(CCDカメラ、レンズ、DVコンバータ) – 1セット
- 固定用ポールシステム(カメラマウント付) – 1式
- ホールボード専用ソフトウェア VAS01HB – 1
- ホールボード専用試験ケージ HT-001 – 1
- USBインターフェースセット VAS-IF USB/DV - 1
本システム内の、ビデオ・トラッキング・システムにCompACT VASシリーズソフトウェア、実験フィールド(共にオプション)を追加しますと、ホールボード試験の他に以下のような実験を行うことができます。
- 円形オープンフィールド
- 角形オープンフィールド
- 5単位マルチプルT型水迷路
- モーリス水迷路
- 8方向放射状迷路
- ラット・マウス用高架式十字迷路、ローコスト版マウス用高架式十字迷路
- フィアコンディショニングテスト
- オブジェクトレコグニション
外観及び仕様は改良のため予告なしに変更する場合がありますのでご了承願います。
REFERENCES